イエズス会
日本管区
教会使徒職
「イエズス会日本管区教会使徒職に関する方針」を踏まえたわたしたちの教会司牧職の基本的目標は以下の5項目です。
① 教会使徒職において、イエズス会員と信徒の協働を実施する。
② 教会使徒職において、正義と平和をさらに促進する。
③ 教会使徒職において、若い人々への司牧を促進する。
④ イエズス会員と信徒のキャリアを生かした協働を促進する。
⑤ 協働の方針に沿ったイエズス会員の養成を促進する。
わたしたちが目指しているのは、教会・地域社会・諸外国・人びとの「連帯と交わりの教会」を再建することです。
共に働く喜び
教会は少しずつ成長し、自立し始めています。他の教会・ブロック・地区、教区へと、小教区を超えたつながりが生まれています。また、信徒は、一般社会へと関心を広げ、さまざまな活動を企画したり、教会外の諸活動にも参加するようになりました。
一方、少子・高齢化という現代社会が直面している問題は、そのまま教会内でも信仰継承の難しさとして現れています。次世代の教会のあり方について、わたしたちは信徒と共に真剣に考えています。
わたしたちの困難
故マルティーニ枢機卿は、南米でのイエズス会員の黙想会を指導した時に、次のような講話をしました。
「わたしたち(イエズス会員)のミッションは、十分に機能していない。
その原因は、まず、祈りの欠乏にある。祈りが急激に減ってきた。
次に、感覚的な欲望。たとえば飲みたい、食べたい、着たい、旅行したいなど、欲しいと思えばそれを(院長さえも)止めることが難しい。
それに、奉献された修道者として向上心がなくなってきた。
霊的にも、人間的にも、修道者としてこうありたいという望みを持っていない。
そして、欺かれた生活、自己欺瞞。自らを上手にだまし、それに慣れてしまった。偽った生活をしていても、糾明のなかでさえ、生活を反省しようとしなくなった」
わたしたちは、日々の振り返りにおいて、この言葉を心に留めたいと思います。
復活のイエスの招きを受けて
日本の教会は現在、司祭の召し出しが少なく、信徒数も減少しています。確かにこれは日本の教会の厳しい現実です。
しかし、わたしたちは悲観していません。
いちばん確かな「現実」は、神の子が人となられ、十字架上で死に、復活されたことだからです。
未来への展望は、イエスの招きさえあれば、明るいと信じています。イエスの招きを受けて、わたしたちは真摯に働き続けます。
アーメン
東京教区麹町教会(聖イグナチオ教会)助任司祭 李相源SJ