日本管区のイエズス会員の不正行為について報告する方法 

日本管区のコミットメント

日本管区が誠実に向き合う課題は、

  1. 身体的、性的、心理的またはオンラインによる虐待から子どもや脆弱な大人を守り、この分野においてイエズス会員に適切な訓練と教育を与える。

  2. 虐待またはハラスメントを報告する人に対して、直ちに、効果的に、慈悲深く対応する。

  3. 当てはまる場合には、民法的、刑法的に、教会および教区法と教区方針に従う。

  4. 不正行為についての報告に関与するすべての人の個人的権利を尊重し、サポートする。

  5. 被害者と影響を被った他の人々に、正直に、慈悲深く、彼らの身体的・心理的・霊的な善益へのコミットメントをもって、手を差し伸べる。

  6. 加害者に対して司牧的に対応する。

 

 

 

コンンタクトパーソン

Sr. Atsuko Kano (Adoratrices)

シスター狩野(礼拝会)

Jerry Cusumano, S.J.

どちらのコンタクトパーソンに対しても、手紙、Eメール、電話あるいは直接会って連絡することができます。

 

定義

不正行為は、子どもまたは脆弱な大人への性的な虐待を含むが、それに限定されず、彼らへのあらゆる形態のハラスメントを含む。

 

日本管区のイエズス会員とは、日本管区のメンバー、または他管区から一時的にでも日本に来て滞在し働いているイエズス会員のことである。

 

手続き

  1. 報告された不正行為が子どもや脆弱な大人への性的虐待であれば、指定されている民間当局に直ちに通報する。

  2. 報告された不祥事が調査委員会(ハラスメント防止対策委員会)の対応範囲に入らない場合は、状況に適切に対応するふさわしい他の場を、報告者に提案する。

  3. 報告された不正行為が調査委員会の対応範囲に入る場合は、ガイドラインに記述された手続きに従う。(注: ガイドラインにおいて調査委員会は、セクシュアルハラスメント防止対策委員会と呼ばれている。)

 

調査委員会(ハラスメント防止対策委員会)

クスマノ・ジェリーSJ: 委員長、臨床心理士

山岡三治SJ: 上智大学名誉教授

岡田裕子:弁護士、臨床心理士

武田なほみ: 上智大学神学部教授

 

 

セクシュアルハラスメント防止対策ガイドライン

       

    

1.ガイドライン制定の趣旨

このガイドラインは、セクシュアルハラスメントがまず一人ひとりを神の子として大切にするイエス・キリストの福音の教えにまったく反し、さらに日本国憲法に規定する両性の本質的平等にもとり、基本的人権を侵害する行為であることに鑑み、宗教法人カトリックイエズス会(以下「イエズス会」という)の会員(以下「会員」という)によって、イエズス会の事業または会員の業務に関連してセクシュアルハラスメントが行われることを防止し、またセクシュアルハラスメントに関連する苦情処理等の措置について必要な事項を定め、もって会員、職員等イエズス会に勤務する者、カトリックの信徒、その他会員がイエズス会の事業または会員の業務に関連して接することのあるすべての人の基本的人権を擁護し、イエズス会および会員の品位と信用を維持確保することを目的とする。

 

2.セクシュアルハラスメントの定義

このガイドラインにおいて「セクシュアルハラスメント」とは、他人に不快感を感じさせる性的な関心および欲求に基づく言動ならびに性別により役割を分担すべきとする意識に基づく言動をいい、次に掲げる行為を含む。

① 容姿および身体上の特徴に関する不必要な発言

② 性的および身体上の事柄に関する不必要な発言

③ わいせつ図画の閲覧、配布、掲示

④ うわさの流布

⑤ 不必要な身体への接触

⑥ プライバシーの侵害

⑦ 性的な言動により、他の者の活動意欲を低下せしめ、能力の発揮を阻害する行為

⑧ 交際・性的関係の強要

⑨ 性的な言動への抗議または拒否等、セクシュアルハラスメントに対する正当な対応をした者に対して、不利益を与える行為

⑩ その他、他人に不快感を与える性的な言動

 

3. セクシュアルハラスメントの禁止

 会員は、業務に関してのみならず生活全般において、いかなるセクシュアルハラスメントを行ってはならない。

 

4.セクシュアルハラスメントの防止に関する注意事項

(1)性に関する言動に対する受け止め方には、個人間や男女間、その人物の立場等により差があり、セクシュアルハラスメントに当たるか否かについては、相手の判断が重要である。したがって、次の点に注意する必要がある。

①親しさを表すつもりの言動であったとしても、本人の意図とは関係なく相手を不快にさせてしまう場合があること。

②不快に感じるか否かは個人差があること。

③この程度のことは相手も許容するだろうという勝手な憶測をしないこと。

④相手との良好な人間関係ができているという勝手な思いこみをしないこと。

⑤相手が拒否し、または嫌がっていることが分かった場合には、同じ言動を繰り返さないこと。

⑥セクシュアルハラスメントであるか否かについて、相手からいつも意思表示があるとは限らないこと。特にカトリック教会ならびに教育機関特有の身分・立場による継続的な上下関係・従属関係および影響力に留意し、相手から明確な拒否の意思表示がないからといって、相手方が不快に感じていないと判断してはならない。

⑦相手が一時的には性的言動を許容する態度を示したからといって、同意・合意していると勘違いしてはならない。

⑧セクシュアルハラスメントの行為が繰り返して行われている場合、またはカトリック教会ならびに教育機関特有の身分・立場による上下関係、および影響力を利用して行われる場合、または未成年者等弱い立場にある者に対して行われる場合は、悪質なセクシュアルハラスメントとなる。

⑨セクシュアルハラスメントの行為は、行われる場所、時間を問わない。例えば、イエズス会が関係する施設(大学、学校、小教区、社会使徒職のセンター等)や職場での人間関係がそのまま継続する会合や行事等のような場所におけるセクシュアルハラスメントにも同様に注意しなければならない。

⑩セクシュアルハラスメントは、男性により女性に対してなされるケースが多いが、被害者は必ずしも女性に限定されるものではない。相手方が女性であるか男性であるかを問わず、また異性に対するものであるか同性に対するものであるかを問わず、およそ相手方が不快・不安に感じる性的言動は、セクシュアルハラスメントに該当する。

(2)セクシュアルハラスメントに当たるような行為をしてしまった場合には、直ちに相手に謝罪し、相手との良好な関係の維持に真摯に努めなければならない。またセクシュアルハラスメントに該当する行為を行った場合、または行ったとの訴えを受けた場合には、直ちに長上に報告すること。

(3)セクシュアルハラスメントを受けた時には、時間を置かずに、不快であることや拒否の意思を相手に伝えるとともに、事項に規定する防止委員会に直ちに報告すること。

 

5.セクシュアルハラスメント防止対策委員会

(1)防止対策責任役員の任命および防止対策委員会の設置

 イエズス会のセクシュアルハラスメント防止および苦情処理等に対する責任者として、責任役員の中からセクシュアルハラスメント防止対策責任役員1名を任命する。また、「イエズス会日本管区セクシュアルハラスメント防止対策委員会」(以下「防止対策委員会」という)を設置する。

(2)防止対策委員会の構成

 防止対策委員会は、3名以上の委員によって構成される。

(3)防止対策委員の資格および選任

 防止対策委員会の委員は、会員、有識者のうちから、イエズス会の代表役員が任命する。

(4)防止対策委員会委員の任期

 防止対策委員会の委員の任期は3年とする。防止対策委員会の委員は、任期満了後または辞任後といえども、後任者が就任する時まで、なおその職務を行うものとする。

(5)防止対策委員会委員の解任

 防止対策委員会の委員が、次の号の一つに該当するときは、責任役員会の議決により、当該委員を解任することができる。

①心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、これに耐えない場合。

②防止対策委員会の委員としてふさわしくない行為があった場合。

 

6.セクシュアルハラスメントの苦情相談

(1)防止対策委員会は、本ガイドラインに従い、セクシュアルハラスメントにかかる苦情相談の受付、事実関係の調査、苦情相談者への助言、調停、二次被害および再発の防止、セクシュアルハラスメントを行った者に対する処分、研修・広告活動、記録の作成・保管、その他会員によるセクシュアルハラスメントを防止するために必要な対策を実施する。

 

7.セクシュアルハラスメントの苦情処理

(1)防止対策委員会はセクシュアルハラスメントにかかる苦情について、次に掲げる者からの相談に応じる。

①会員によるセクシュアルハラスメントにより被害を受けた本人

②他の者が会員によるセクシュアルハラスメントを受けているのを知った者

③他の者から会員によるセクシュアルハラスメントに関する相談を受けた者

④他の者からセクシュアルハラスメントをしている旨の指摘を受けた本人

⑤会員から、過去にセクシュアルハラスメントの被害を受けた本人

(2)苦情相談の受付

 苦情相談の申し込みは、原則書面で受けるものとするが、直接来訪することも可能である。面談は、日時等の予約をして行う。

 

8.セクシュアルハラスメントの苦情相談への対応

(1)防止対策委員会は、セクシュアルハラスメントに関する苦情相談を受けた場合には、関係者のプライバシー、名誉、その他の人権を尊重しつつ、必要に応じ、外部の専門機関、専門家等と提携し、真摯かつ迅速に対応するものとする。

(2)防止対策責任役員から事情聴取を求められた会員は、防止対策責任役員が指名した防止対策委員会委員あるいは他の者が行う事情聴取に応じなければならない。

(3)防止対策委員会の委員は、正当な理由がある場合を除き、苦情相談への対応の過程で知りえた秘密を他に漏らしてはならない。退任後も同様とする。

(4)苦情相談に対処防止するために必要があるときは、防止対策員会はセクシュアルハラスメントがなされたイエズス会が関係する施設の責任者に対して、事情聴取その他の事実関係の調査への協力を依頼、助言、勧告をすることができる。

(5)勧告を受けた関係施設の責任者は、具体的措置の実施等についてイエズス会の代表役員に対し報告を行う。

 

9.セクュアルハラスメントに対する処分

 会員が加害者となった場合は、セクシュアルハラスメントの内容によっては、カトリック教会全体の奉仕者たるにふさわしくない非行等に該当するとして、教会法の規定およびイエズス会の規定にしたがって処分に付させることがある。

 

10.教区との関係 

セクシュアルハラスメントに関与していると訴えられた会員が、教区長が任命する職務に就いている場合、イエズス会の代表役員あるいはその指示を受けた支部長上は、速やかに教区長に報告する。

 

11.加害者の再発防止               

 防止対策委員会は、二次被害または再発の可能性がある場合は、加害者を職務からはずし、被害者と接する機会がないような措置を講じた上で、適切な回復プログラムに参加するよう命じる等、二次被害および再発を防止するために必要かつ適切な措置を講じるものとする。

 

12.二次被害の防止と処分等の措置         

 (1)防止対策委員会は、相談受け付け後の二次被害の防止に努める。

(2)また、次に掲げる行為を行った者について、処分等の措置の実施を、代表役員、およびイエズス会が関係する施設の責任者に対し勧告する。

①苦情相談を行った者、ならびに事実調査の協力者に対する報復、報復のほのめかし、誹謗中傷等の行為

②風説の流布等により関係者のプライバシー、名誉等の人権を侵害する行為

③防止対策委員会委員等に対する脅迫、嫌がらせ行為

 

13.記録                     

 防止対策委員会は、苦情相談の受付から解決までの経緯と結果を記録する。記録書は、法人本部の文書庫に保管される。

 

14.セクシュアルハラスメント防止の研修・広報活動等

 セクシュアルハラスメント防止の研修・広報活動等は、防止対策委員会が企画し、実施する。

 

15.本規定の効力

本規定は、イエズス会が関与する学校法人などの諸規定に対して優先的効力を持つものではない。

 

付則:2010年10月17日より実施

    2012年6月16日revised

 

 

参考資料

  1. Vos Estis Lux Mundi, Pope Francis, May 2019

  2. カトリック中央協議会http://catholic-cwd.jp/

  3. Vademecum. On Certain Points of Procedure in Treating Cases of

Sexual Abuse of Minors Committed by Clerics. CDF16 July 2020

 
 
 
 
 
 
 
イエズス会について

「神のより大いなる栄光のために」を旗印として、教皇の下で、キリストと教会が望んでいるあらゆる使徒職への派遣に応えようと、日々クリエイティブな挑戦を試みています。

問い合わせ

イエズス会日本管区本部 
〒102-0083 
東京都千代田区麹町6-5-1
TEL: 03-3262-0282

受付:月ー金、09:30-16:30
FAX: 03-3262-0615

SUBSCRIBE FOR EMAILS
  • Instagram
  • Twitter
  • YouTube
  • Facebook